良い肥料とは?環境因子について

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良い堆肥をつくるには有機廃棄物の分解を促進させる環境作りが大切です。おもな環境因子には、酸素、温度、原料 pH、水、 C/N比の 5つが挙げられます。その中の一つでも欠けると良い堆肥作りは不可能です。ここではその5つの環境因子である酸素、温度、原料pH、水、C/N比について、わかりやすくまとめてみました。

酸素:
有機物の分解は大量の酸素を消費する好気性微生物によって行われます。ですから堆肥作りには空気の換気も必要となります。酸素が不足した環境で醗酵が行われると嫌気性微生物が増加します。この嫌気性微生物による醗酵は醗酵温度の低下や酢酸や酪酸などの酸を作り出すことで、原料pHの著しい低下を招きます。嫌気性微生物は堆肥作りには不向きだされる所以です。
好気性微生物が増えるように藁を混ぜ込んだり、かき混ぜて換気を促したりするようにしましょう。

水:
微生物に水分は必要不可欠なものです。基本的には水分が多いほど微生物はより活性化しますが、水分が多いと通気性が悪くなるので好気性微生物にとっては障害となります。水分量は50%が理想的です。理想的な水分量を調整するために、乾いていたら水をふりかける、水分が多いようなら50%になるように乾燥した土や藁などを混ぜてください。

温度:
堆肥作りに適した温度帯には二つあります。堆肥作りには二つの微生物が大きく関係しているためです。1つ目の微生物は30~50°Cで活性化する中温菌群です。活性のピークは40°C前後です。もう一つの微生物は高温菌群です。活性化の温度帯は50°C~65°Cで、高温になるほど分解スピードは増します。また高温での分解は病原菌、病虫卵、ウイルス、雑草種子なども死滅させるので、より優良な堆肥となります。完全に病原菌などを無くすには55°C以上の温度を3日以上保つことが理想です。
堆肥工場などでは、人工的に65°Cの温度を3日以上維持して、病原菌や病虫卵、ウイルス、雑草種子などを駆除させて出荷しています。

原料pH:
pHの値が5以下になると醗酵分解はほとんど行われません。 pHの値が9に近づくにつれて醗酵のスピードも増加します。この pHの値を変化させるのが、嫌気性微生物が作り出す乳酸や酢酸の酸です。酸性化が醗酵分解の妨げになっています。逆にアルカリ性の場合は堆肥作りにとって
良好な環境と言えます。この環境下でタンパク質の多くはアルカリ性であるアンモニアに分解されます。

C/N比:
C/N比というのは、堆肥作りの原料に含まれる炭素量(C)を窒素量(N)で割った値です。微生物が活性化する環境はそれぞれの微生物を構成する養分量で左右されます。炭素量(C)を窒素量( N)の割合が微生物の活性化に大きく影響を与えます。微生物の活性化に理想的な C/N比は10~30とされています。一般的な家庭の生ゴミではC/N比が高いため、塩化アンモニウムや窒素分の多い副資材を混合し窒素量を増やして分解を促進させています。

そのまま塩化アンモニウムや窒素分の多い副資材を混合しないで作られた堆肥はC/N比が高くなります。 C/N比の高い堆肥をそのまま土壌に使用すると、窒素の量が少ないので窒素飢餓の状態になります。注意してください。

土壌の酸性化やアルカリ化には好気性微生物と嫌気性微生物とが大きく係わっていることがわかりました。藁や干草などを土壌に混ぜ込むことで土壌の換気を促し、酸性化を防止する効果をもたらします。

また土壌が酸化する主な原因は、水分量が多かったり、硬く押し固まったことなどで土壌内の酸素が欠乏し、嫌気性微生物が増加することにあります。このような状態を防止するためにも畑を耕す作業は必要になってきます。

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