「てんとう虫」は作物にとって「有益虫」だった!?

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皆さんは「てんとう虫」が野菜などの農作物にとって、有益虫だということをご存知でしょうか?

多くの場合、有害虫だという認識があるようです。ベテランの農家の方にもあまり広く認知されていないようです。トマトに付いたてんとう虫を害虫と勘違いして手でつぶしたという方も多いことでしょう。しかし「てんとう虫」はトマトを食べているのではなく、トマトに付いたダニやアブラムシ、カイガラムシなどの寄生虫を食べていたのです。虫眼鏡でよく観察してみると「てんとう虫」が小さいダニを食べている様子を見ることができます。

「てんとう虫」は毎年春先の3月から4月頃に冬眠から目覚めて活動をはじめます。ベランダの植え込みなどにもやってきて、オスとメスが交尾を行い葉の裏に卵を50個から100個ほど産み付けます。この卵は1ヶ月ほどで孵化し、てんとう虫の幼虫になります。

てんとう虫の幼虫は約2ヶ月の間プランターの野菜に付いたダニやアブラムシ、カイガラムシなどを食べて育ちます。その後、葉の裏などにくっ付いて蛹(さなぎ)になります。さらに2週間ほどしたら蛹(さなぎ)からてんとう虫の成虫に羽化します。

てんとう虫の卵から孵化して2ヶ月間は幼虫がプランターの害虫を食べ続けてくれるので、できるだけ夏の間、幼虫をプランターに切らさないように、てんとう虫には継続的に卵を産んでもらうことが理想です。また幼虫は多すぎたら共食いをするので、プランターの全体に行き渡るように散りばめてやるとより効率的に野菜の害虫を食べてくれます。
てんとう虫の幼虫がガードマンのようにプランター内を巡回して監視してくれます。枝葉の隅々まで害虫の退治を行ってくれるので、この期間は安心して野菜の栽培ができます。

てんとう虫の卵を安定的に孵化させて培養するためには小さな虫かごなどを用意してください。卵の付いた葉っぱごと虫かごに入れて安全な場所で観察しながら、卵が孵化するのを待ちます。卵から幼虫が孵化したらプランターに分散して放すようにしてください。卵を見つけたら、また虫かごで孵化させてプランターにもどすことを繰り返すと、夏の間てんとう虫の幼虫を切らすことなくプランターを巡回させることができます。

近年では研究が進み、遠くへ飛び立てないように羽根のない「てんとう虫」などが人工的な遺伝子操作で作り出されているようです。しかし、そうなると今度はベランダのプランターにも「てんとう虫」が訪れてくれないので、考えものです。

てんとう虫の寿命はとても短く、2ヶ月から3ヶ月ほどです。てんとう虫の中にはベランダの手すりの裏側や冬眠に適した場所で来年の春まで冬眠するものがいます。冬眠後4月頃になるとはい出してきて、また活動を開始します。

てんとう虫で有益虫とされるのがナナホシてんとう虫に代表されるナミてんとう虫などの一般的なてんとう虫です。また黄色一色のキイロてんとう虫や黄褐色の地に白っぽい斑点があるクモガタてんとう虫などは、ダニやアブラムシ、カイガラムシなどともに「うどんこ病菌」なども食べてくれます。

てんとう虫の仲間でもニジュウヤホシてんとう虫、オオニジュウヤホシてんとう虫、ヤマトアザミてんとう虫などは、草食性のため害虫として扱われています。有益なてんとう虫と有害なてんとう虫とを見分ける方法は、有益なてんとう虫は甲冑につやがあって光り輝いているのに対して、害虫に分類される多くのてんとう虫の種類は甲冑に産毛が生えていて輝きがありません。てんとう虫とうまく付き合って共存共栄のできる良い関係を築いてゆきましょう。

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